【食べログ集客の終焉】飲食店ネット集客の基本[AIDAMAの法則]

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オオバ タカヨシオオバ タカヨシ

こんにちは!経営者向けWEBマガジン「中小企業のミカタ」編集長のオオバです。

2021年、スマートフォン・インターネットの普及とテクノロジーの進化により毎日のように新しいサービス、新しいアプリ、新しいビジネスモデルが生まれ、人々の行動様式を日々変化させています。

そして、このテクノロジーの進化は飲食店のネット集客にも大きな影響をあたえました。

長年、飲食店選びの主な手段として使われてきたグルメサイトである「食べログ」「ぐるなび」は利用者の流出が止められず経営立て直しを図っている真っ最中。

2021年は「食べログ」「ぐるなび」を集客媒体として利用していた飲食店にとってはこれからの集客を考え直す年になってしまいました。

とはいえ、昔も今もお客様は「人」。

店を探す手段は変われど本質的な「お店を決める動機」は変わらないです。

今回の記事では

グルメサイトを使わなくなった人々はどのように飲食店を探しているのか?そして、その変化は2021年からの飲食店のネット集客をどう変えていくのか?

これらの問いについて、昔もこれからも変わらない人間の購買行動の法則である「AIDMA(アイドマ)の法則」に当てはめて考えてみたいと思います。

最新飲食店マーケティングの基本となりますので飲食店経営者の方は是非最後まで読んでみてください。

[食べログ・ぐるなび]グルメサイト集客が終ってる話

2019年8月に『bizSPA!フレッシュ』から配信された記事では、この段階ですでに大手グルメサイトの「食べログ」「ぐるなび」が集客媒体として下火になってきていて、人々は若者を中心にグーグルマップとインスタで店探しをしていると伝えています。

記事をぼくなりにわかりやすく要約すると「食べログ」「ぐるなび」などのグルメサイト離れの大きな理由は以下の3つです。

グルメサイト離れの3つの理由

①グルメサイトはレビューが専門的過ぎてウザい
②店の場所がわかっても道案内がないからグーグルマップの方が便利
③グーグルマップのほうが直感的にお店を選びやすい

『bizSPA!フレッシュ』の記事では、このほかにも「若者はインスタで行きたい飲食店を選んでから目的地を決める」とも伝えています。

①グルメサイトはレビューが専門的過ぎてウザい

まずは「グルメサイトのレビューは専門的過ぎる」という点ですが、これは考え方次第ではグルメサイトの強みとも言えると思います。

たしかに、ぼくが都内で毎日行列のできるうどん屋さんで働いていたときも、バイトの伊藤さんが「あの人は影響力のある有名な食べログレビュアーだ!」と騒いでいて、若干緊張気味に調理をしたことを覚えています。レビュアー本人も自分の存在に店員たちが気付いていることを知っていて漫画の美味しんぼ気取りで料理を食べていました(笑)。

影響力のあるレビュアーの意見は食べ歩き好きの人たちからすればとても貴重な存在で、気になっているお店の料理や雰囲気、接客を細かく解説してくれるのはとてもありがたいことです。

そして、実はグルメサイトの一番の強みがこの専門的で詳細な情報です。

「横浜で夜景がきれいなデートに使えるフレンチ、4000~5000円」

「駅前で3500円食べ飲み放題、カラオケ付きの個室」

など、

ニーズがはっきりしている場合はグルメサイトは非常に使い勝手が良い媒体です。

自分の店が「おれの味がわかる人にだけ来てもらいたい」という、お客を選ぶような超こだわりの店の場合はグルメサイトで集客していくのはこれからもアリだと思います。

②グーグルマップは道案内をしてくれるから使いやすい

2つ目は「グーグルマップは道案内機能が便利」という点ですが、これはごもっとも。

「店をネットで探す=店の場所を知らない」

ということなので、道案内の機能があるにこしたことはないですよね。

お店側にとっても「お店が見つからないんですけど?」という電話が減るのは本当にありがたいです。

そして、ルート検索機能はもう1つお店側にとって大きなメリットがあります。

実は自分のお店のグーグルマイビジネスではユーザーがルート検索をした地域とその数を確認することができるんです。

これはどういうことかというと、あなたの店を目的地にしてルート検索をした人の数とその人たちがいつ、どこからルート検索をしたかがわかるということです。

しかも、ルート検索した人(時間や距離をチェックしただけの人)の数と、実際にルート検索をリクエストした人(店を目的地に設定して道案内を使った人)の数がわかります。

ルート検索をリクエストする人というのはほとんどの場合は新規顧客です。この数字を分析をすることでお店のおこなっている集客施策がどのように新規顧客の集客の成果として出ているのかを確認できるので、是非確認してみることをお勧めします。

ちょっと聞いて!

弊社が作成・販売している高機能ホームページではこのルート検索をリクエストした人数を「新規顧客」と判断したうえで、新規顧客数300パーセント増を達成しています。

③グーグルマップは感覚的に使える

最後は「グーグルマップは感覚的に使える」という点です。グーグルは「ユーザーファースト」を企業理念として掲げています。日々アルゴリズムや機能を変えて、ユーザーが求めている情報に早くたどり着けるように努力しています。

2021年現在ではグーグルマップを使わずとも通常の検索窓で検索するだけで近隣のお店が検索結果の上部に現れる仕様となっていてとても使いやすいですよね。

実際のところ、この記事を書いているぼくは記事を書き始めるまで「食べログ」や「ぐるなび」の存在すら忘れていました(笑)

それくらいグーグルは使いやすいです。

【ここまでのまとめ】

ここまでは2021年は「食べログ」「ぐるなび」のようなグルメサイトに変わって、人々は「グーグルマップ」「インスタ」でお店探しをしているというお話をしてきました。

グルメサイトも全く使えないわけではなくニーズがはっきりとしていて専門性の高い情報を得たい場合は利用するメリットがあるということもわかりましたね。

でも

「インスタ、グーグルマップで検索している人が多いって、どれくらい多いの?」

と、あなたは思っているはずですので、次はその点を深掘りしていきたいと思います。

グーグルマイビジネスで店を探している人はニーズがはっきりしていないから店側としては「なんか食べたいけど何かは決まってない」という方々を店に呼び込めるチャンスとも言えますね!

YOSHIYOSHI

スマートフォンでお店を探す人々【飲食店のネット集客】

実際のところ、スマートフォン所有率はどのくらい?

飲食店のネット集客を考えるうえで、スマホでお店を探す人の割合を確認する前に、そもそも日本人のどれくらいの人がスマホを所有しているのかを確認してみました。上の表は博報堂DYメディアパートナーズのメディア環境研究所が発表した「メディア定点調査2020」の調査結果です。

これは東京都での調査結果ですが全体で93.2パーセントの人がスマホを持っているという調査結果がでています。この調査では70歳以上は調査対象外になっているので実際にはもう少し数字は下がりますが、だとしても2021年は「男女とも15歳から50代までは9割以上がスマートフォンを持つ時代」と呼ぶことができます。

初めて月面着陸を行ったアポロ11号のコンピュータの1000倍の性能を持つ現代のスマホを国民の9割が持っているってよく考えたらすごい時代です。

YOSHIYOSHI

【数字で見る】スマホで飲食店を探す人は何を使う?

そして、本題の「スマホで飲食店を探すときには何で調べているか?」ということですが、こちらは都内の300人が対象という少し母数の小さい調査になってしまいますが実に7割の人がキーワード検索で飲食店を探しているという調査結果出ています(ブラウザ+グーグルマップ)

【ここまでのまとめ】

このグルメサイト(アプリ)ではなく「キーワード検索」で飲食店を探すという2021年の常識は飲食店のネット集客にどのように影響してくるのでしょうか?

次はマーケティングの観点から考えてみたいと思います。

2021年・飲食店ネット集客の基本『AIDMA(アイドマ)の法則』

ここからは2021年の飲食店ネット集客の基本を押さえるべく、これまでのお話でわかった2021年のお店探しの文化「キーワード検索」に対してお店側がおこなうネット集客のポイントを人間の購買行動の法則である「AIDMA(アイドマ)の法則」に当てはめて解説していきます。

AIDMA(アイドマ)の法則とは?

AIDMAの法則とは、消費者の購買行動の流れを示したものです。古くから、マーケティング施策を考えるときのフレームワークとして使われている法則で、マーケティングの基本や解説本には必ずといっていいほど登場します。「商品の購買行動」と考えられていますがネット集客という意味合いでは「商品の購買⇒飲食店への来店」と置き換えられるため飲食店経営者も押さえておくべき法則だと思います

AIDMAの法則によると、消費者が購買行動をするときには「注意→興味→欲求→記憶→購入」の流れを無意識に行っているとされています。これらの状態の頭文字を1つずつとって「AIDMA」と名付けられています。

ではそれぞれの項目について解説していきます。

Attention:注意・注目

ネット上のユーザーに来店しもらうためには、まず「Attention:注意・注目」を引きつけ、お店の存在を知ってもらう必要があります。

あなたのお店がユーザーにとって、どれほど素敵なお店だったとしても、お店の存在を知らなければ当然来店してくれることはありません。

ネット集客のポイント

ネット集客において「注意・注目」を引くのに一番重要なのはズバリ、「画像(動画)」です。ネット上のユーザーは意識的、または無意識的にビジュアルとして気になって手を止めることでその後の情報へ進むことになります。

Interest:興味関心

ユーザーがお店や料理について知った後は、「Interest:興味関心」を持ってもらうことが重要です。

「こんな料理なんだな」「こんな雰囲気の店があるんだ」と認知しても、興味がなければ「ふーん」と流されて終わりです。また、店や料理の詳細について知らない場合でも第一印象で「すでに似たような料理(お店)を知っているから」「行きつけの似たような店があるから」と興味を持ってもらえない場合、当然来店には繋がりません。

認知された後は「お店の魅力」「他店との違い」などを伝えて、お店に対して興味を持ってもらうことで次のステップに繋がります。

ネット集客のポイント

「興味・関心」は看板メニューや、こだわりの商品ラインナップ、内装や景色などの「店のアピールポイント」を文章や2枚目からの画像で伝えることになります。ネット集客で繁盛している飲食店の多くはお店のアピールポイントが「お店の象徴的な内装(雰囲気)」「看板メニュー」など、1つの「何か」と紐づいている場合がほとんどです。『うちのお店の売りはココ!』というポイントを一点に絞ることが重要です。

Desire:欲求

お店に対して興味を持ってもらった後は、「Desire:欲求」を促すステップに進みます。

「魅力的なお店だな」と思ったとしても、「これが食べたい!」「行ってみたい!」と思われなければ、来店には繋がりません。

ユーザーに「店に行ってみたい!」と思わせられるように「お店に来るとどんなサービスを受けられるか」をイメージさせることで、ユーザーの来店への意欲を高めましょう。

ネット集客のポイント

「欲求」のプロセスで一番重要なのが「お客様のレビュー」となります。多くの人が絶賛する料理や、お客様が楽しんでいる写真を見て「私もこうなりたい」と考えるのは人間の根本的な欲求です。

Memory:記憶

「お店に行ってみたい」と思ったとしても、すぐに来店に結びつかないことは多いです。お店に足を運ぶまでには検討する時間も必要です。そのため、重要になるのが「Memory:記憶」です。

欲求が発生してからしばらくすると、徐々に欲求は薄れてきます。「やっぱり他の店のほうがいいかな」「さっきの店も気になるなぁ」など、欲求が別のお店や料理に移り変わることも少なくありません。

以下のエビングハウスの忘却曲線(※1)という有名な記憶に関する理論のように、時間の経過とともに記憶は薄れてきます。

※1:心理学者のヘルマン・エビングハウスによると、人は何かを学んだ時に20分後には、42%が忘れ、6日後には75%忘れてしまうということが分かっています。

そのため、来店に至るまで欲求を維持できるようにお店の存在や料理の魅力を記憶に残させたり、継続的にアプローチして忘れさせない努力をし、ユーザーをつなぎとめる施策が必要です。

ネット集客のポイント

「記憶」のプロセスはSNSで集客するうえでは必ず必要です。毎日投稿を続けることでユーザーの記憶に残りやすくなりますが、注意すべきなのは「投稿内容(画像・文章・動画)」の質がお客様の属性を決めてしまうという点です。SNSが店にとってマイナスのプロモーションにならないように気をつけましょう。

Action:行動・購入

最後は「Action:行動」です。ここでいう行動とは、ユーザーが来店することをさします。

来店への意欲を継続させても、実際に行動に移すためには何かきっかけが必要です。

「この遊園地には1つしかレストランがない」という場合は来店するきっかけや理由がすでにある状態なので、こちらからプッシュしなくても来店に繋がります。

しかし

「今度の休日はどこに行こうかなぁ」「なんとなく焼肉が食べたいなぁ」といった緊急性が低い場合は、行動に移させるきっかけを作ってあげることが重要です。具体的な施策として「期間(数量)限定サービス・クーポン」などの緊急性の高い特典をつけるという手法があります。

ネット集客ポイント

行動心理学では人間は「得する」という感情よりも「損をしたくない」という感情の方が強い言われています。是非、緊急性の高い特典を作る際の参考にしてみてください。

【ここまでのまとめ】

ここまでAIDMA(アイドマ)の法則に沿って飲食店のネット集客から来店までの流れを解説させていただきました。

いかがだったでしょうか?

このように見知らぬ人がお客様となり、売上に変わるまでの流れを図として書いたものをマーケティング用語で「カスタマージャーニーマップ」と言います。

カスタマージャーニーマップを作り、それぞれのステップの中で自分の店の弱い部分を見つけ出し、そのステップに対して施策をおこなうことで効率的に集客をすることができます。

まとめ

今回の記事では2021年の人々はインターネットでお店を探していて、その方法は従来のグルメサイトでの検索からブラウザでのキーワード検索に変わっているという点について詳しく解説させていただきました。飲食店を経営されている方は是非参考にして頂ければと思います。

キーワード検索の中でもよく使われるのがグーグルですがグーグルで近隣のお店を検索するお客様は「お腹が空いている」「近くの店を探している」とニーズがはっきりしていて、すぐに来店に向けて行動できる場合がほとんどです。

弊社の作成するホームページにはクライアント様のお店のグーグルマイビジネスを上位表示させるための機能を搭載していますので興味のある方は是非ご連絡ください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

この記事を書いた人

大庭 崇義

大庭 崇義

大庭崇義[オオバ タカヨシ] 
有限会社ぎょうむ 専務取締役
沖縄県中頭郡読谷村在住
『すべての中小企業を黒字化する』をモットーに各種助成金の申請代行、WEBサイト制作・LP制作、WEB集客の支援をおこなっています。
中小企業の資金調達からマーケィングまでを幅広くサポート!
お困りの経営者様、まずは無料相談であなたのお話をお聞かせください。

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